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昭和の情景のひとつ、日本の民家

  • tanizawae
  • 2014年9月17日
  • 読了時間: 2分

 耐震の補強のこともあれば、間取りやバリアフリーなどの面で使いやすくということもあります。それほど傷んでいない民家を、このタイミングで改築しようか、というケースがあるとします。

 他人の家の改築を思いとどまっていただくことはできません。しかし、一方で、まことに勝手ですが、気ままに、一人歩きするイメージのままに言うと、少しでも昭和の光景が消えて欲しくありません。

 小津安二郎の映画に出てくるような、戦後の「文化住宅」とかの以前に建てられたものですか、日本のああいう家。路地を入って、暮らしぶりが垣間見えるような民家です。壁は少しくすんではいますが漆喰の真壁で、間取りも、玄関口から奥へ廊下が伸び、両側に居間と納戸が配置されている。その居間の先には台所、もう一辺に隣り合わせた奥には、あけたふすまを隔てて床の間のついた座敷が見えます。

 少し汗をかいた後、くつろぎついでに、居間の畳に寝転がって剪定したばかりの透けた植木の庭園を眺めます。校外学習の行きか帰りでしょうか。先生らしき大人に続いて、手をつないだ20人くらいの小学生の男女が通り過ぎて行きます。通りがかりに、この家の中に目を向け、会釈をした子どももいました。

 剪定された庭木越しに、縁側から廊下を横切って、光や風とともにやわらかな視線が行きかう、懐かしさを感じさせられる光景です。

 こういう、昭和の風景を残すような家を、建築基準法だか知りませんが、開口部を大幅に縮小するような改築をするのはいかがなものでしょうか。有名な建築家の安藤忠雄氏も、「いい家は住みにくい」と言っています。

 
 
 

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