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科学的ということ 続き

  • tanizawae
  • 2014年9月20日
  • 読了時間: 2分

 科学が事実に基づくことには違いありませんが、その事実は真実ではないかもしれません。寺山修司は「真実の最大の敵は事実である」と言いました。

 話は変わって。

 受精後から一個体ができてゆく過程のことを発生といいます。

 ヒトのような多細胞動物の発生の早期には三つの細胞層ができるといわれています。その三胚葉、それぞれに由来する器官どうしが、分子、遺伝子や、細胞、組織、器官のレベルで、どのような共通性や相互作用を持つだろうかという疑問があります。

 発生の過程で、受精卵から胚ができ、原口から原腸の陥入が起こり、細胞が内側と外側に分かれます。そこで、外に残った細胞群を外胚葉といい、やがて表皮と神経等に、内側に入った細胞群は内胚葉といい、やがて消化管や肺、甲状腺等になります。ヒトのような三胚葉性の動物の場合、外胚葉と内胚葉の間には細胞群が入り込み、この中胚葉からは筋肉、骨、血管系、腎臓等が作られてゆきます。

 このように発生の初期に現れた胚葉から、やがてからだをつくる組織や器官が形作られてゆきます。

 外胚葉から神経が形成される過程では、原腸形成の後、外胚葉から神経板を経て神経ヒダとなり、正中線で接近し、やがて癒合して管状の構造を形成します。この神経管はそれぞれ前神経孔と後神経孔により外とつながっていますが、やがてこの二つの孔が閉じるとともに神経管の形成が完了し、中枢神経系は閉鎖した管状構造となってゆきます。この中枢神経(脊髄)や血管、神経が通る椎骨から成る脊柱の管状の腔を脊柱管といいます。

 脊柱管からでた末梢神経は、物質を運搬する血液が流れる血管とともに、からだ全体にその分枝を張り巡らし、中枢と情報のやり取りをしています。

 だから何というわけではありません。ただ、西洋医学と東洋医学との関係を理解するキーワードがありそうな感じもし、仮説にもなっていないのですが、事実の確認をしてみたかったのです。

 日々ヒトのからだでおこる事実に直面していますと、生体の不可思議さというか、生命への畏敬というか、不可解なことの連続です。

 科学技術の恩恵とか、ありがたいものが一人歩きしているような時代ですが、時にはまったくとんちんかんのようなことも、まずは、あくまでも事実は事実、仮説は仮説としてとらえようとすることが科学の姿勢だと思います。

                                       続く

 
 
 

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