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漂流の支援

  • tanizawae
  • 2014年10月11日
  • 読了時間: 2分

 ノーベル賞受賞を機に、我が国の科学技術の課題を考えました。

 続きです。

 小田実氏の「何でもみてやろう」という本は、当時の若者にとって実に新鮮で、即日本を飛び出したくなる衝動をかきたてられるような内容でした。

 実際、そうして、たった一人で海外で誰も真似することのできない体験をしてきた人が数多くいました。立花隆氏が「青春漂流」という本で何人も取り上げています。

 まだ、「好きなこと、やりたいことを貫くなら裸一貫で飛び出す」という時代の名残のようなものがあった時代だと思います。

 近年は、スポーツや芸術などさまざまな海外の舞台で日本の若者が大きな成果を挙げています。報道の都度、家族や競技団体などの理解や手厚い支援が取り上げられることが多くなりました。

 若者は、ある時期、放浪や漂流に憧れることがあります。そうはいっても、遭難するとわかって飛び出すことは今の時代無謀ですから、ある程度自由を与えるための条件整備をする必要があります。

 海外への留学希望者数が減っていること、特に企業には、帰国後の就職難ということを改善してほしいと思います。一方で、何もない、国内の地方へ移り住んで仕事を見つける、創り出すということを希望する若者もいます。中村氏のように地方在住を希望して研究にうちこみたい人もいます。ちなみに、今回のノーベル賞でもそうですが、失敗の実験から発見があったということからも言えるように、研究自体「漂流」のような面を持っています。気長な支援が必要です。

 今年のノーベル物理学賞は、これまでの経過年月が長かっただけに、科学技術振興、「地方創生」、さらにその背景にある人口減少など、密接にかかわる課題として考えさせられました。

 
 
 

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